未知なる深度領域に達する・「慣性スライド」で喰わす。 ヘビーシンキングディープミノー
今までに攻め切れなかった落ち込み付近から深度1mを超えるデッドゾーンをダイレクトに攻略する為のヘビーシンキングディープミノー。 6gの自重で沈め、巨大リップによる強制急速潜行で未知なる領域まで一気に到達させ、リーリングによる小刻みなウォッブ&ロールの振動でルアーの存在をアピール、深みに潜むトラウトをダイレクトに誘います。
D-DIRECTが必要とされた開発背景
シーズンを問わず、大きなプールには必ず良いサイズが居る。しかし2mを超える深いプールとなると、攻略難度は一気に上がる。1~2投目で「ギラッ」という反応を確認するも、ルアーよりはるか深くのボトム付近の現象。その後はどんどんスレてゆき、10投目あたりで断念、というパターンがほとんどではないだろうか?
この10数投の内容もキャスティングポジションを変えたり、カラー・ルアーを変えたり、もちろん底近くをトレースする為にスプーンでフォールさせてリーリング、なども試みるがいまひとつ釣果に結び付かない。
自分に至ってはこのような大きなプールに出会うと、D-コンタクトで上層に反応のある魚をターゲットに数投して、さっさと上流の流れの釣りをめざすというスタイルをとってきた。やはりいまひとつ釣果に結び付く気がしなかったからだ。
しかし前述の通り、大きなプールには必ず良いサイズが居る。更にシーズン初期などはそこにしか居ないのではというぐらいだ。何とかしたい。やはりこのプール及び深場の攻略は自分にとっての課題でもあった訳である。
1. 魚はどこにいるか?
落ち込み付近の上層は激しい流れだが深度のある場合1m以上の深さにいくと流れはだいぶ落ち着いている。落ち込みから3mも下流になればその底付近は魚にとって非常に住み心地の良いところと思える。 特に警戒心の強い大型の魚にとっては、上層の波がカーテンの役割をしてくれ、鳥のダイブから身を守る絶好の場所であることを理解している。
2. ルアーはどこをトレースしているか?
スプーンはストーンと沈みそうに思うが、ヒラヒラしながら意外なほど流されながら沈む。通常のディープダイバー系はかなり手前までリーリングして最大深度に達する。D-CONTACTは通常のシンキングミノーより10~30cm下をトレース出来る。
3. デッドゾーン
魚の定位しているレンジのはるか上をトレースしていたり、魚の後ろで定位レンジに達してもバイトは望めない。今までのルアーでは攻略できないデッドゾーンが存在する。
4. D-DIRECT攻略ゾーン
魚の前方で定位深度に到達し、ロッドアクションによる様々なダンスと、慣性スライドで喰わす。
D-DIRECT使用法
1. 未知の深度領域に到達する
着水後フォールさせると、リップを上にしてテールから沈んでゆく。1m沈ませるのに3秒(流れの強さ・ラインの太さなど条件によるが)。通常のシンキングミノーよりはるかに速くボトムにまで到達する。 その理由はD-CONTACTよりも小さい体積にビルトインされた6gという重さと、後方固定重心による沈下姿勢による。
着水後、ティップを下げ素早くリーリング。55mmボディーに対して巨大とも思えるリップにものを言わせて強制急速潜行させる。3mのリーリングで2m深度に達する。
2. 「慣性スライド」で喰わす
リーリングによるウォブ&ロール、トゥイッチングによるよろめくようなスライドアクション。ロッドを立てての力強いハイスピードショートジャークによるヒラ打ちダートアクションはアピール度満点。アクション間に発生する「慣性スライド」でバイトを誘います。 底石などへのボトムコンタクト時には見事なヒラ打ち回避能力を備えており、積極的な釣りを可能にします。
3. レンジコントロールと、そのコツ
D-DIRECTはリップに水圧を与え続ける限り、どこまでも潜ろうとします。トゥイッチ、ジャークでもそれは同じです。1m深度をトレースしたい場合、フォール又はリーリングで1m位の深度に達したと思ったら、ロッドによるアクションを加えます。この時、強く長くアクションを加えると1mより徐々に深く入っていきます。弱く短いアクションを加えると徐々に上に泳いできます。
ここがコツで、やさしく、騙し騙しアクションさせることが出来ればレンジコントロールはOKです。 異なるホログラムによる異質のキラメキや、「への字」、サイレントウェイトなどはD-CONTACTと同じアピール力、釣力を高める為の細部作り込みです。