◆釣遊記◆
AWJの釣行記/2013年春前編
3月の上旬の鱒探し。下流域の釣り。まだまだ本格的な遡上には早いのか、気配が感じられない日々が続く。
 
3月の中旬。本流に生命感がなく、湖、湖と転々とドライブ。連戦連敗。
 
2つの河川のあちらこちらを転々とする3月下旬の日。強風が止んだ夕刻、良い雰囲気の川面。けれども鱒は見つからず。この春の自分の釣りを象徴するかのような、暗い雲に覆われた黄昏の川。
 
以前と比べて随分と魚が少なくなった湖の4月上旬。陸封鱒釣りのこの日も、気配なし。
 
この春の初めての魚。残念ながら。
 
早朝の大本流、残雪を背景にした支流、夕暮れの川。5月の上旬の川、3つの風景。
全ては鱒の定位点と捕食点から、導き出された大先輩の立ち位置、キャスティング、ラインとロッド操作。達人の一挙手一投足を目の当たりにする。この状況の河に対峙する、最初の立ち位置を見せて戴く。そのファーストステップから組み立てが、辛うじて少し読み取れる。
一緒に釣りをすることも数年に一度あるかどうか。そうして多くの言葉を語らない。「おめ、釣りしてれば、見ればわがっぺ」、「釣った釣れねでね、釣りはプロセスだぁ」と大先輩。これを至言として、次の自分の釣りに繋げられるのか。
 
夜明けの北上川。5月下旬。この日も鱒は微笑まず。3月から始まった鱒釣りは、おおよそ3ケ月が過ぎようとしている。仲間はおおむね好調な釣果。裏腹に自分はこの日まで、2回のショートバイトと1チェイスのみ。1つもモノに出来なかったふがいなさが悔やまれる。
間もなく6月を迎える。賑やかな秋田解禁は、どうも苦手になっている。このまま鱒に全く出会えずに、空振りに終わるも、それも鱒釣り・・・。